【結果】玄関の役割と衛生についてのアンケート

母数: n=324
フージャースでは、今までに行ったアンケートから見つけた小さな変化をより具体的に分析し、商品企画に活かせないかと考えています。
過去には色々な場所での収納について、アンケート・座談会を行いました。今回は、玄関収納を含めた玄関の役割と衛生について考えてみたいと思います。
アンケートには、324人もの方が回答してくださり、様々なご意見をいただきました。回答数の多さから、興味のあるテーマであったことがうかがえます。
まず、玄関の役割を聞く設問では、「内と外との境界線となる場所」36.4%、「外出時や帰宅時に気持ちの切り替えができる場所」31.8%、「来客の際、家の顔となる場所」21.9%となっています。玄関という場所が内と外との境界線であるのはもちろんですが、気持ちの切り替えができる場所という回答も多く、玄関は単にスペースとしてではなく気持ちの上で重要な場所であることがわかりました。
そこで、「外出時と帰宅時で ONとOFFが切り替わる行動」について伺いました。
外出時は、「外出着に着替える」25.6%、「お化粧や髪のセットなど身支度をする」21.6%、「靴を履く」18.2%、「玄関ドアを開ける」17.3%となっており、55.2%の人が、準備の段階からON/OFFが切り替わっているようです。
帰宅時は、「玄関ドアを開ける」28.7%、「靴を脱ぐ」25.0%、「外出着を脱ぐ」24.7%と、帰宅時は、家に入って早いタイミングで、ON/OFFが切り替わる人が多いようです。
また、「シューズインクロゼットに収納したいもの」については、「外出時に着ていた上着」が47.5%と半数近くになります。これは収納したいものというより、部屋に持ち込みたくないものなのかもしれません。ウイルスや花粉・ほこりなどを持ち込みたくないという衛生的観点での回答かと思われます。
なお、洗面化粧台と洗濯機の位置は、動線と衛生観点から考えが分かれるようです。手を洗ってから何かをしたいか、汚れ物を洗濯機に入れてから手を洗いたいか、など、ライフスタイルや、生活習慣によって違いが出るようです。
次に、「理想の玄関」についてのフリーコメントをキーワード別にまとめると、家族構成別に違いが見られました。
ファミリー・単身者とも上位は、「広々としたスペース」「すっきり片付いている」「シューズインクロゼットがある」ですが、家族構成別に特徴を見ると、ファミリーでは「におい」「掃除がしやすい」「防災・防犯」が高くなっています。
一方、単身者だと、「装飾するスペース」「バリアフリー」「外で使うものを収納したい」が、ファミリーより高くなっています。
この他に「鏡」「引き戸」というキーワードも多く出てきました。
このように玄関とは、単に外と内の境界線というスペースというだけではなく、気持ちのON/OFFの切り替えや、心理的な緩衝空間としての役割としての位置づけが見て取れます。また、靴や靴以外の収納が十分に備えられていること、すっきりとしていて広々とした空間であること、清掃しやすいこと、住まいを彩るスペースなど、実用性からインテリア空間まで様々な機能が求められている空間であると言えそうです。