ここにしかない景色が主役の「デュオヒルズ城内」

【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編

「フージャースの建築めぐり」シリーズの「建築担当の裏話編」では、作り手の思いや苦労した点など、広告やパンフレットでは知ることができないエピソードを紹介します。
フージャースのモノづくりに対するこだわりを感じていただけるかと思います。

 

唯一無二の場所

「デュオヒルズ城内」は、佐賀市の中心にある佐賀城公園のすぐ側に立つマンションです。希少な立地の魅力を存分に生かした住まいとなるよう、周囲との調和や景観の見え方にこだわりました。そのポイントを物件担当者が語ります。

建築担当の紹介
フージャースコーポレーション
建築本部 河合 甫乃香(かわい ほのか)

格式のある場所なので、この場所にふさわしい住まいはどんなものかを考えて、緊張感を持ちながらモノづくりをしました。

フージャースコーポレーション
建築本部 井口 ひなた (いぐち ひなた)(写真右)

何よりも立地が魅力的な物件です。周辺の美しい景色を邪魔しないよう、余計なものは見えないようにするなどの工夫をしています。



住まいの主役は景観

「デュオヒルズ城内」は、佐賀城公園を囲むお濠のすぐ側に建っています。南側がお濠に面する、この上ない希少な立地です。この立地を存分に生かすため、「佐賀城とつながる」をコンセプトに、佐賀城公園との一体感を意識したモノづくりを行いました。主役はなんといってもお濠の景観です。それを念頭に置き、特別な地にふさわしい風格や格式を感じられる上質なデザインにすることを心掛けました。
14階建てのボリュームのある建物になるので、外観は公園から見た時に背景として存在するような、主張しすぎない品のあるデザインを意識しています。シンプルなデザインにしながらも、ガラス手すりのバルコニーで作る水平のラインを強調し、お濠の水面や日本建築を想起させるようにしました。

 

景観を生かす配置とデザイン

建物内も外の景観が主役です。本物件が建つ前は、建物がお濠に背を向ける形で道路向きに並んでいました。せっかくの景色に背を向けてしまうのは勿体ないと思い、お濠側の価値ある景色を道路側からも見えるよう、アプローチからエントランス、ラウンジ、お濠が一直線になるような配置にしています。

佐賀城は樹木の中にお城が沈み込んで見えることから「沈み城」とも呼ばれた説があるほど、お濠周りには現在も大木が生えています。本物件の正面にも樹齢300年くらいの立派な楠の木があります。エントランスの正面の窓はピクチャーウィンドウとし、その楠の木を借景として取り込むことで完成する空間作りをしました。ラウンジはシンプルなデザインをベースに、景観をなるべく邪魔しないグレーの大判のタイルと木のルーバーで構成しています。

ラウンジには、佐賀の伝統的な工芸品である「諸富家具」の要素を取り入れました。伝統的な技術・技法を引き継ぐ家具の町・佐賀市諸富町のレグナテックと平田椅子製作所の二社が立ち上げた家具ブランド「ARIAKE」の家具を採用しています。お客様にも気に入っていただけて、自室にここの家具を購入される方もいらっしゃいました。

 

家からすぐにお散歩に

お濠沿いには散策路があり、市民の憩いの場として親しまれています。元々は雑木林のように緑が鬱蒼とした様子でしたが、本物件の計画が始まったころに行政による整備が始まり、マンションが完成する頃にはキレイな散策路ができました。この散策路にすぐ出られるよう、ラウンジから緑道に向かって緩やかに下っていくステップのある、「ビューテラス」を設けました。これは敷地と緑道の境にある、側溝に通行用の蓋をかけるための施設設置許可を申請することで実現したものです。滞在する場というよりも、ここを通って外に出かけたくなるような空間作りを行いました。
お住まいの方からは、散策路がこんなに身近にあるのはありがたいと評価いただいており、実際にお子さんのいるご家族やペット連れの方、ご夫婦でラウンジを経由してお散歩に行かれる姿がよく見られています。

緑豊かなお濠の雰囲気に合わせて、テラスにも植栽をふんだんに植えています。夜は暗い印象を受けるお濠を彩れるように、ステップの間に間接照明を入れました。夜周りが暗い中でステップの灯がキレイに光り、良い雰囲気を作ることができたと感じています。

そんな緑道の景色を壊さないよう、建物周りのフェンスは木目調のルーバーにするなど、外からの見え方にも注意しています。当初の計画では受水槽の上部がフェンスから出てしまっており、離れたところから見ると白い塊が見えてしまう状態でした。なるべく存在感をなくして周囲の景観を守れるように、風に耐えられる高さなど計算をしながら最大限の高さに調整して隠すようにしています。

 

デュオヒルズ城内だけの特権

各居室も外とのつながりを意識して、ワイドリビングを基本とし、開放感のあるサッシや立ち上がりのないキッチンを採用して、開放感を持たせています。最上階はウッドデッキを敷いたルーフバルコニーを計画しているタイプもあり、リビングダイニングとバルコニーの床面の高さを一緒にして、中と一体として使えるようにしました。どの部屋のバルコニーからもお濠が見え、上階からは佐賀城内が一望できます。下の階は目の前に緑と水面が広がっていて、個人的にもとても好きな景色です。お濠は春の桜や秋の紅葉など四季によっても見える景色が変わってきます。お堀に映える夏の青々とした緑はお客様から好評いただきました。
そのほか、西側の住戸からは毎年秋に行われるアジア最大級の国際熱気球大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」、東側からは花火大会など、佐賀のさまざまな景色を楽しめます。
内覧会では景色に感動されるお客様の声をたくさん聞くことができました。この場所でしか得られない景色を存分に享受できる住まいが作れたと思いますし、その景色との調和を考えてモノづくりをした結果、格の高いマンションになったと感じています。

 

デュオヒルズ城内
こちらの物件は完売しました

所在地:佐賀県佐賀市与賀町
交通:JR長崎本線「佐賀」駅より徒歩 23分
総戸数:87戸
階数:14階建て
竣工:2025年2月