積雪地域での緑豊かなマンション作りに挑戦した
「デュオヒルズ札幌ネクスティア」

【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編

「フージャースの建築めぐり」シリーズの「建築担当の裏話編」では、作り手の思いや苦労した点など、広告やパンフレットでは知ることができないエピソードを紹介します。
フージャースのモノづくりに対するこだわりを感じていただけるかと思います。

 

北海道の厳しい環境下で挑んだ“新しいものづくり”

「デュオヒルズ札幌ネクスティア」は、交通も生活の利便性も持ち合わせた貴重なエリアに建つファミリーマンションです。北海道ならではの植栽や外観の制限がある中でも、これまでとは違った物件づくりに挑戦しました。そのポイントを物件担当者が語ります。

 

建築担当者の紹介
フージャースコーポレーション
建築本部 奥村 優充子 (おくむら ゆみこ)

緑豊かなイメージがある北海道ですが、寒冷な土地柄から植栽が少ない物件が多いことに課題を感じていました。



デザインの制約をアイデアで克服

札幌駅の隣の北13条東駅から徒歩5分の場所に建つファミリーマンション「デュオヒルズ札幌ネクスティア」。交通の利便性に優れながら、スーパーや産婦人科・小児科のある総合病院なども揃う、安定した住環境が得られる貴重なエリアです。本物件は、利便性や住環境、広さを重視する、札幌が好きなファミリーを想定したモノづくりを行いました。

北海道の物件は景観の制限が厳しく、雪に溶け込むような白やベージュを基調としたデザインが多くなりがちです。その結果、温かみを感じられず、寒々しい街並みになっていることに課題を感じていました。そこで、本件は北海道の大地の広大さや緑の豊かさを表現し、他にはない温かみのある外観デザインを目指しました。また、全体の形がシンプルな箱型なので、単調な印象にならないような工夫も行いました。
バルコニー側は、斜めにカットされたマリオンで分節することで、印影をつけのっぺりとした印象を解消しています。また、マリオンには温かみのある木目調塗装を採用し、大きく分節することで大木が空に向かって枝を広げるようなデザインとしております。壁面は周辺に馴染むアースカラーをベースにしながら、ガラス手すりと軒裏でアクセントをつけることで、制限を守りながら特徴のあるデザインになるよう工夫をしました。また、生活の中で見える外観を考慮し、歩く人が見上げた時の見え方を意識してデザインをしました。両端には景色をよく反射する熱線反射ガラスを使用し、空の色を外観に取り込み色味を添えながら、自然に溶けこむようにしています。景観制限対象外の軒裏には濃い色味の塗装を使用することで、見上げた時の印象が単調にならないようにしました。

 

緑の豊かな住まいへの挑戦

本物件で一番力を入れたのは植栽です。北海道の物件は寒さや積雪から、植えられる樹種が限られたり、倒木しないようメンテナンスが必要だったり、植栽を植えるにはさまざまな制約があります。「北海道=緑豊か」というイメージがあるにもかかわらず、日々の暮らしの中で緑を感じられるようなマンションが少ないことに、ずっと課題を感じていました。本物件は敷地にゆとりもあったため、積雪地帯での緑豊かなマンションを実現しようと計画しました。

樹木の根元は、見栄えのために低木や地表を覆う植物(地被類)を植えるのが一般的ですが、寒冷地では積雪により枯れやすいという問題があります。そこで今回は根元に札幌硬石を敷き詰め、その間に地被類を植えることで、デザイン性を高めながら積雪にも耐えられるような工夫をしました。樹種も寒さに強いものというと針葉樹などデザインが単調な常緑樹が多くなりがちですが、北海道でも生育できる落葉樹を織り交ぜて植えることで、落葉も楽しめる四季折々の表情豊かな植栽帯を作ることができたと思います。

建物の周りだけでなく、車寄せの前やサブエントランス、風除室から出たところなど、常に動線を考えて緑が目に入るように配置しました。
工事中に近隣の方から「緑が増えて良かった」とお声がけいただくこともあり、大変うれしく感じています。生垣を作るのが精一杯という物件が多い中で、まるで公園や森のような植栽帯を作ることができたのは大きな成果です。

 

四季の彩りと温もりに包まれる空間

植栽計画を行う中で、外からの目線だけでなく2層吹き抜けラウンジからも常に緑を感じられるよう計画をしています。葉だけでなく幹で魅せるというのも意識して、ラウンジ周りには落葉樹も効果的に取り入れることで、四季折々の豊かな植栽が眺められるよう工夫をしています。

また、ガラス面の反対側は、北海道の温かみを感じられる木目調シートを採用し、大木が上に広がっていくようなシンメトリーのデザインに仕上げることで、外観と統一されたデザインとしています。植栽やラウンジから漏れる光は、土地一帯も明るく照らし、街を照らす明かりとしても機能しています。

 

広さと快適性を追求した間取り

居室でも北海道の広さと温かみを感じられるように、光を多く享受できる2面バルコニーの間取りや角住戸を多く設けました。北海道は特に広さに魅力を感じる方が多いため、一般的なまっすぐな壁を持つ構造ではお客様に喜ばれる間取りを作れないと考えました。そこで、計画の途中で構造を変更し、内廊下を2つに分け、柱と柱の間の壁をあえて凸凹の形にすることで、ベストな間取りを生み出しました。この工夫により、全ての部屋に窓を設けることができました。壁が凸凹のさまざまな形の居室がありますが、パズルのように居室内の設備や収納を組み合わせて、部屋の中では壁の凸凹が感じられないように工夫をしています。

 

北海道でも実現できた緑豊かな住まい

北海道ということに加え、札幌駅から1駅という街中の物件でこれだけの緑量を実現できた点は、お客さまからも高い評価をいただいています。内覧会では、「植栽は特別感があってすばらしい」というお声を多くいただき、こだわりが伝わったことを実感できました。モノづくりの工夫のほかに、グループ会社だからこそできた管理部門との密な連携も、計画の成功に欠かせませんでした。冬期のメンテナンス計画を事前に策定し、管理会社に共有していたため、完成後の管理・運営もスムーズにできています。
今回の挑戦で、気候や景観といった厳しい制約の中でも、工夫次第でより良い住まい作りができることを改めて感じました。この体験を他物件にも活かし、これからも土地や住む方の暮らしに寄り添った住まいづくりに挑み続けたいと思います。

 

デュオヒルズ札幌ネクスティア
※こちらの物件は完売しました

所在地:北海道札幌市北13条東
交通:  札幌市営東豊線 「北13条東駅」より徒歩5分
総戸数:78戸
階数:11階建て
竣工:  2025年8月