高気密高断熱が叶える自由なカタチ「デュオアベニュー光が丘公園」

【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編

「フージャースの建築めぐり」シリーズの「建築担当の裏話編」では、作り手のこだわりや苦労した点など、広告やパンフレットでは知ることができない裏話に迫ります。フージャースのモノづくりに対するこだわりの姿勢を、感じていただけるかと思います。

 

公園のある暮らしを楽しむ、快適な住まい

東京都練馬区にある光が丘公園は、広大な敷地をもつ緑豊かな都立公園です。その公園のそばに建つのが全40邸の「デュオアベニュー光が丘公園」。「光が丘公園と、暮らそう。」をコンセプトに、街区内には公園からの連続性を感じられる並木道を設けています。街区の南西に建つ6邸は、公園のある暮らしをコンセプトに据えながら、「快適性」を追求した住まいづくりをしました。そのポイントを担当者が語ります。

建築担当者の紹介
フージャースコーポレーション
建築本部 柴多 望未(しばた のぞみ)

本プロジェクトでは、公園のある暮らしをより快適にする提案として、高気密高断熱の住まいを作りました。住む人のさまざまな日常のシーンをイメージしながら、高気密高断熱だからこそ実現できるプランを1邸1邸考えています。住宅に高い性能を持たせることでプランの幅が広がり、住む方に多くのメリットをもたらす住まいができました。



フージャースの高気密高断熱のクオリティ

はじめに、高気密高断熱住宅を作るにあたり、フージャースの高気密高断熱住宅の性能の柱を、熱貫流(断熱)・換気・漏気(気密)という3つの要素への対策としました。
簡単に、一般戸建て住宅とフージャースの高気密高断熱住宅の違いを、まとめました。

・熱貫流(断熱)対策
一般住宅: 天井や壁に断熱材が入り、窓ガラスやサッシについても断熱への配慮がされている。
高気密高断熱住宅:天井や壁などの断熱材の性能をアップ。窓ガラスやサッシも高い断熱性能を持つものを採用。

・換気対策
一般住宅:外の冷たい(暖かい)空気が自然と室内に入ってきてしまう。
高気密高断熱住宅:外の気温の影響を受けにくい、給気も換気も機械で行う換気システムを採用。PM2.5対応のフィルターを使用しているため、きれいな空気を室内に取り入れられる。

・漏気(気密)対策
一般住宅: 小さな隙間から室内の空気が外に出たり、外の空気が室内に入ったりする。
高気密高断熱住宅:気密テープを使い隙間をできる限り塞ぎ、隙間の面積は標準的な住宅(かつての省エネ基準が温暖地で求めていた基準)の1/5まで減らす。

一般的な住宅と比べて、これらの高い性能が得られる事で、快適性の高い住宅を実現する事ができるようになりました。

 

高気密高断熱だからこそできること

高気密高断熱が本プロジェクトの要ですが、それをデザインと併せて考えたところが今回のモノづくりのポイントです。
例えば外観では、深い軒を設けて部屋に差し込む直射日光を減らし、なるべく凸凹のない外壁にすることで隙間の発生を減らす工夫をして、シンプルで上質なデザインを目指しました。

家の中は、高気密高断熱だからこそできるプランに挑戦しています。室内全体の温度が均一であれば、エアコン効率や気温差への懸念から避けがちだった設計も可能です。その例として挙げられるのがリビングを2階に設けた開放感のあるプランです。

 

35号棟 3LDK+DEN+SIC+2スペース(土間、テラス)

この開放感を生み出しているのは、高い天井と抜け感のある鉄骨の階段です。

一般的な住宅の場合、高天井は冷暖房負荷が大きいため、エアコンの性能を上げる必要があったり、階段もなるべく冷暖房の空気を逃さないように塞いだりすることが望まれます。高気密高断熱住宅の場合、冷暖房効率を考えて個々の空間を閉じる必要がありません。
空間を隔てる壁がないことに加え、ルーフバルコニーとの繋がりもあることで、広々と感じられる居心地の良いリビング作りができました。

階段下に位置する1階の玄関ポーチも、テラスとの連続性ある開放的な場所にすることができました。第2のリビングのように使っていただけたらと思っています。
家の中に居場所を増やせるのも高気密高断熱のメリットです。

 

36号棟 3LDK+2on/off space+WIC+SIC

36号棟では、on/off spaceと名付けた2つの居場所を設けました。

ひとつ目が、1階のリビングから数段下がった位置に設けたスペースです。扉を付けていないため、リビングと繋がりがありつつ個室感もあるスペースで、子ども部屋としての利用を提案しています。

二つ目の居場所は中2階に設けました。通常の住宅だと暑い/寒い空間となってしまいますが、高気密高断熱のおかげで快適に過ごせる場所になっています。こちらも扉など仕切りがありません。窓際にカウンターを設置し、テレワークにも最適な明るく開放的な空間にしました。

 

快適な暮らしにプラスして

高気密高断熱がもたらすのは、デザインの幅の広がりだけではありません。健康面や金銭面などでもメリットがあります。
家の中で気温差が少ないと、ヒートショックが起こりにくくなります。ヒートショックとは、急激な温度変化により体がダメージを受けること。死亡に繋がる可能性もある現象で、特に高齢者は注意が必要です。暖かい部屋から寒い浴室やトイレに移動した際などに起こるため、家の中の気温差を小さくすることはヒートショックの予防になります。
断熱性の向上、適切な換気で、カビが発生しにくいことも、健やかな生活を送るための利点と言えます。

金銭面では、冷暖房効率がよく、冷暖房にかけるコストが少なくなるのが利点です。
また、高気密高断熱住宅など省エネ性に優れた住宅は、住宅ローン減税などの優遇もあります。

 

戸建住宅の可能性にチャレンジ

高気密高断熱住宅の良さは、季節を問わず快適に過ごせるところにあります。本物件が初めての試みでしたが、この性能があることでデザインのバリエーションを増やすことができました。
本プロジェクトの6邸で提案したプランだけでなく、もっといろいろなデザインに挑戦したり、新しいプランを生むこともできたりするのではないかと感じています。
プランの自由度が上がれば、お客様の欲しかった暮らしの実現もしやすくなるはずです。
今回の経験を生かし、高気密高断熱がもつ可能性を探りながら、新しいモノづくりにも取り組んでいきたいと思います。

 

デュオアベニュー光が丘公園
※こちらの物件は完売しました

所在地:東京都練馬区旭町
交通:都営大江戸線「光が丘」駅 徒歩14分・15分
総戸数:40戸
竣工:2022年11月