山に包まれた暮らし
デュオヒルズ比治山レジデンス

このプロジェクトは、広島市の歴史的にも重要な比治山公園の麓にあります。公園といってもその規模は広大で(約26ha 広島市公式WEBサイトより)、ほぼ森の状態です。現地までは広島駅から徒歩約19分、または広島電鉄の段原一丁目駅から徒歩7分程度で、この段原という地域は、広島の住宅地の中でも人気のあるエリアの一つです。そして比治山という山の東側に位置しています。かつて広島に原爆が投下された際、比治山が爆風を遮ってくれたおかげで、山の東側にあった段原地区は焼失を免れました。

そんな山の麓にありながら、今では広島の中心地に近く利便性があり、広島市現代美術館など文化・芸術にも触れられる環境の良さも兼ね備えた地域になりました。
本物件は比治山の裾野の一角にあり、山に包まれているような場所です。都市の良さも自然の良さも両方兼ね備えた場所といえます。

物件から比治山には直接行けず、迂回して山の入り口に行く必要がありますが、風景としてはこの広大な自然を借景として利用することができます。そこでこだわったのが、「森のテラス」と「ブックラウンジ」という2つの空間からなる「比治山テラス」です。

ここから比治山の四季折々の季節の変化を楽しむことができます。また、テラスにはいくつもの居場所があります。その時々の気持ちや風景に合わせて、自分の居場所を探すのも良いでしょう。山に囲まれた暮らしを実感できる場所となるでしょう。

私たちは入居者にこの比治山公園の価値を知ってもらいたく、この地域で自然の恵を生かしてプレイパークやアート活動をしているSATOMACHIと共同イベントを行いました。多くの人に楽しんでもらうために朝から夕方まで、さまざまなワークショップを行いながら、公園のことやこの地域のことを知ってもらおうと考えたのです。下の写真はその時の様子です。子ども達が楽しそうに公園の中で遊んでいる様子が伺えます。

私たちフージャースは、「街に開く」プロジェクトとして公共空間をいかに住宅に取り込んでいくかということをテーマにしています。時には街路だったり、公園だったりもしますが、今回のように自然に近い山も同様にその場所との接続を考えています。このマンションのテラスから見える借景も視覚的な接続として「開く」というキーワードの解決方法の1つと考えています。皆さんはどう思いますか。