グッドデザイン賞受賞
プライベートポーチが広げる、都心マンション「デュオヒルズ伏見」での暮らし

フージャースグループは、「ミッドタワーいわき 並木の杜シティ」と「デュオヒルズ伏見」の2プロジェクトにおいて、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。
今回は「デュオヒルズ伏見」がどのような点で評価され、受賞に至ったのかを、審査委員の評価コメントとともに紹介します。

 

立地を生かした住戸構成

「デュオヒルズ伏見」は、名古屋駅から一駅の伏見駅より徒歩7分の場所に建つマンションです。周辺は高い建物が立ち並ぶ都心部でありながら、東西2面が道路に面し、開放的な眺望が得られる希少な立地です。この特性を最大限生かすため、1フロア2邸とし、東側の玄関前には20㎡を超えるプライベートポーチを設けました。こうした点が高く評価され、審査委員からは、以下のコメントをいただいています。

<審査委員 評価コメント>
上下動線まわりのプランニングを工夫することで、豊かな両面採光と充実した戸外空間を実現した点が評価された。アクセスを兼ねるプライベートポーチは屋根付きの半外部空間であり、その面積もさることながら、多様な使い方を促している点がよい。個室からも直接出入りできることで、趣味や仕事場など利用の幅が広がる。アクティビティに基づいたデザイン視点を取り入れ、ファサードデザインと一体的に発展させることで、都市住居の一つの形式となるかもしれない。
GOOD DESIGN AWARD 受賞ギャラリーはこちら

 

住まう人だけの動線が生む、安心感のある空間

左:基準階平面図
建築物の構造種別 | 鉄筋コンクリート造 地上15階建
右:エレベーターを降りると直接プライベートポーチにつながる。

フロアの中央に配置したエレベーターは、2方向に扉を設けることで、エレベーターを降りてから玄関先までがその住戸に住む人だけの動線となるよう設計しました。プライベートポーチは自転車も置ける十分な広さを確保し、荷物が多いときや子どもをチャイルドシートに乗せたまま玄関先まで移動できるなど、日常の使いやすさにも配慮しています。また、名古屋市は坂が少なく、近い距離に栄えた商業エリアが複数点在する都市であり、自転車生活にも適しています。玄関に自転車を止められることは、利便性の向上にとどまらず、環境や健康にも寄与する、都市の特性にあわせた生活提案ともいえます。

 

ポーチが生み出す両面採光の開放的な空間

審査員のコメントにもある、「ファサードデザインと一体的に発展」という点は、開放廊下側の外観の突き出した階段と奥行きのあるポーチが、他のマンションにはない彫の深い外観を生み出している点を評価されています。

右上:①バルコニーから仲ノ町公園を臨む
右下:②プライベートポーチからから白川公園を臨む

また、バルコニー側の正面には仲ノ町公園が広がり、開放廊下も目の前の道路がT字路で突き当たる先に広大な白川公園を望むことができます。こうした立地の特性を生かし、西向きバルコニーの間取りとすることで両面採光を実現した点も、評価されたポイントです。

 

個室とつながるポーチが、暮らしの幅を広げる

左:住戸の居室から直接出入りできるようにしプライベートポーチを生活空間に取り込んだ。
右:天井にハンモックや植物などを吊り下げることができるフックを設けた。
左:1階共用部には駐輪場を設けず、自転車は全戸の玄関前のポーチに置けるように計画した。
右:スロップシンクや防水コンセントを設け、様々な用途でポーチを活用できるようにした。

主寝室からプライベートポーチへ直接出入りできる点も、評価されたポイントの一つです。ポーチ付きのマンションは他にもありますが、個室とつながっている例は多くありません。居室から直接出入りできることで日常的に使いやすくなり、活用の幅が広がります。また、設備にもこだわり、シンクや防水コンセントに加え、ハンモックや植栽をかけられる天井フック、ペットのリードを一時的にかけられる壁フックを設けるなど、アウトドアリビングとしても活用できる空間としました。

 

想定を超えて生まれた、住民同士のゆるやかな交流

ポーチの使い方にはうれしい誤算もありました。お宅訪問を重ねる中で、プライベートポーチをコモンスペース(共有空間)のように使われている様子が見えてきたのです。プライベートポーチで立ち話をしたり、子どもを遊ばせながら会話を楽しんだり、ホームパーティーを開いたり、住民同士のコミュニティスペースとして活用されていました。室内ではなく半屋外という空間だからこそ、招く側も招かれる側も気負わずに過ごすことができ、その程よい距離感が自然なコミュニティの芽生えにつながっているように感じられます。こうした暮らしの中から生まれる多様な使われ方も受賞につながった要素の一つだと考えています。

 

都心マンションの新しい価値提案

共同住宅は、物価の高騰などを背景に、住戸面積が圧縮される傾向にあります。そのような状況の中、本物件では土地の特徴を活かし、動線や空間構成を工夫することで、専有面積以上の広がりを感じられる生活空間を提供できたと考えています。住まう方に喜んでいただけたことはもちろん、グッドデザイン賞の受賞という形で客観的にも評価いただけたことを、大変うれしく思います。
今後も私たちは、その土地ならではの魅力を生かし、暮らしに寄り添ったものづくりを通して、「あなただけの、ここにしかない暮らし」を提供していきたいと考えています。

 

【関連記事】
「デュオヒルズ伏見」の広々プライベートポーチで広がる暮らし方  【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編(2025年1月10日掲載)