大そうじ作戦と再生ビジョン

岡山表町商店街編

大そうじ作戦とは?
岡山表町商店街には、廃業した店舗がいくつもあります。商店街、空き家を再生するにも、まずは「そうじ」から。

ここは岡山表町商店街の西の玄関口である、表町3丁目劇場を含むエリアです。私たちの再開発プロジェクトの完成は5年後の2025年3月。大そうじ作戦の目的は、現在使われていない岡山表町商店街の空き家を再生し、新たな街の賑わいづくりを行おうというものです。

今は、商店街の通りに面して使われていない店舗は30件ほどあります。実際にこれらの空き家をのぞいてみると、お店を閉めた時の状態のままになっていて、オーナーに聞くと「次の活用方法が決まっていないので、掃除をする費用も負担もかけられない。また高齢で片づける体力もない。」というのが実情でした。この空き店舗問題は、商店街の衰退という社会構造の変化と合わせて、オーナー自身の高齢化などが問題となっているのです。単に物件が使いづらいから活用されていないというだけではありません。

そこで私たちフージャースはここに新しい出店者を探すことを前提に、まずは空き店舗のそうじをする提案をしました。

「大そうじ作戦」の開始です。岡山市と相談して、掃除費用の3分の2の補助が市から受けられるようになりました。また地元の掃除活動を行うNPO法人グリーンバードの協力も得て、まずは一件目をスタートさせました。

新しい出店者を探すと言っても、現在候補者が沢山いるわけではありません。そのため複合的なプログラムが必要だと考えました。このプロジェクトページに紹介されている「100人会議」と「空き家再生プロデューサー育成プログラム」を組み合わせ、さらにフージャース内部で「商店街再生ビジョン策定チーム」を編成し、地域の人へのヒヤリングと計画をまとめていくことに着手しています。衰退しつつある商店街は日本中に沢山あります。簡単なことではありませんが、ただ手をこまねいているわけにもいきません。私たちは、この岡山表町商店街で再開発を行う上で、商店街の未来のあり方を考えることが、重要な役割だとも認識しています。そのために、まずは「そうじ」から始めるとうのがこの活動です。

※岡山表町商店街は、旧山陽道から発展した街で、街道筋にある街屋型の家の作りが残っています。間口は7m前後、奥行きが30mと奥行きのある空間になっています。かつては、建物の前部分を「店」とよび、その奥が「住まい空間」になっていたのでしょう。しかし現代の商店街の店舗として使うには不向きな空間構成とも言えます。時代を経て、「住まい部分」は店舗や事務室、そして倉庫などに改変されて言ったのだと思いますが、今それを活用しようとすると工夫が必要そうです。