弘前の暮らしに寄り添う「デュオヒルズ弘前駅前」

【フージャースの建築めぐり】建築担当の裏話編

「フージャースの建築めぐり」シリーズの「建築担当の裏話編」では、作り手の思いや苦労した点など、広告やパンフレットでは知ることができないエピソードを紹介します。
フージャースのモノづくりに対するこだわりを感じていただけるかと思います。

 

雪国の暮らしやすさを考えた住まい

「デュオヒルズ弘前駅前」は、JR弘前駅から徒歩8分にあり、「弘前ねぷたまつり」の運行コースに面するマンションです。その立地を活かしながら、雪の多い弘前ならではの暮らしやすさとデザイン性を両立した住まいを目指しました。そのモノづくりのポイントを物件担当者が語ります。

建築担当者の紹介
フージャースコーポレーション
澤田 芽音 (さわだ めね)

雪国ならではの煩わしさから解放され、マンションだからこその快適さを感じられる住まいを目指しました。積雪への配慮と、駅前の住まいにふさわしい高級感の両方を大切にしています。



弘前での暮らしを考えることから

「デュオヒルズ弘前駅前」は、JR弘前駅から大通りを歩いて徒歩8分の場所に位置するマンションです。隣には商業施設があり、周辺にはドラッグストアなども揃う、日々の買い物にも困らない立地です。弘前駅前にはバスターミナルもあり、青森空港からのアクセスにも恵まれています。想定した居住者は、弘前市内の戸建てに住む方々です。雪国では、冬になると毎日の雪かきや建物の維持管理が大きな負担になります。そうした戸建てならではの煩わしさから解放され、駅に近い便利な場所で暮らしたいという方に選んでいただける住まいを目指しました。
大通り沿いの立地ですが、建物は道路から約15メートル奥まった位置に配置しています。駅前という利便性を享受しながらも、道路からの視線や喧騒とは少し距離を取り、住まいとしての落ち着きやプライバシーも感じられるようにしました。この通りは弘前ねぷたまつりの運行コースでもあります。祭りの日には道路沿いに多くの人が集まりますが、本物件では住戸のバルコニーからねぷたを楽しめます。地域を代表する祭りを、自宅から眺めることができるのも、この立地ならではの魅力です。

 

雪と向き合って生まれた外観デザイン

建物の周辺は駐車場のため、どの位置からも建物全体が見える立地です。そのため、360度どこから見ても美しく見えることを意識して外観を考えました。ねぷたまつりの通りに面する北側は、縦のラインを強調した重厚感のあるデザインです。階段室も壁で覆うのではなく窓を設け、サッシの縦の連続性を生かすことで、少し洋風の雰囲気を持たせました。

 

南側も北側と色調を揃えながら、縦のラインを踏襲しつつ、適度に区切りをつけて表情を持たせています。ただし、積雪地ではデザインだけを優先することはできません。一般的なマンションでは、凹凸を設けたファサードをつくることが多くありますが、弘前ではその凹凸に雪が積もったり、つららができたりする危険があります。積雪地ならではの制約もありましたが、一つひとつ丁寧に検討した結果、現在の外観にたどり着きました。

 

雪国だから生まれた2戸1基エレベーター

雪国だからこそ採用したのが、2戸1基エレベーターです。各階で、2戸が1つのエレベーターホールを共有する構成にしています。寒冷地のマンションでは雪の吹き込みを避けるため、外廊下ではなく屋内廊下を採用するケースが多くあります。本物件でも積雪への対応を前提に計画を進めましたが、その中で採用したのがこの2戸1基エレベーターです。この作りにすることで、プライバシーが確保され、住戸の北側と南側の両方にバルコニーを設けることもできました。採光や通風を確保しやすくなるだけでなく、北側でねぷたまつりを眺められる住戸も実現しています。

本物件では敷地内だけでなく隔地駐車場も含め、ロードヒーティングを設置しています。寒冷地では機械式駐車場が凍結する可能性があることから、駐車場は100%平置きで確保しました。車が敷地内を行き来しやすいよう、両側の道路へ抜けられる動線も設けています。敷地内はもちろん隔地駐車場も雪が積もりにくいため、日常的な雪かきの負担を大きく減らし、冬でも快適に車を利用できます。実際に戸建てから住み替えた方からは、「雪かきをしなくてよくなった」という声も聞かれました。雪国だからこそ実感できるマンション暮らしの利便性が、住んだ後の満足にもつながっていると感じています。

 

長いアプローチがつくるプライベート感

大通り側には大きなゲートを設け、建物としての構えをしっかりとつくりました。敷地形状を活かし、道路からエントランスまで長いアプローチを設けています。アプローチの右側には植栽を配置し、左側には駐車場からの視線を遮る壁を設け、街の賑わいから少しずつプライベートな空間へ入っていく感覚を演出しています。雪に負けにくい樹種を選びながら、帰宅時に緑を感じられるよう植栽もしっかりと取り入れました。

実際に入居された方からも、「アプローチの緑を眺めながら帰れるのがいい」という声をいただいています。メインエントランスとは別に、駐車場から利用しやすいサブエントランスを設けたのも好評でした。

 

温もりを感じる共用部と、暮らしにゆとりを生むサンルーム

共用部は、高級感の中にも温もりを感じられる空間を目指しました。風除室に入って正面に見える壁には、ねぷたの和紙を光が透過する様子から着想を得て、柔らかな光の表現を取り入れています。

ラウンジは暖色系の色調をベースに、濃い木目を取り入れた落ち着きのある空間にしました。弘前では家具などにタモ材が使われることも多いことから、タモ材に近い色合いの木目をアクセントやルーバーに採用しています。暖炉や飾り棚も設け、暖かみを感じながら、ほっとくつろげる場所にしました。

住戸は2LDKから4LDKまで幅広いプランを用意しています。雪の多い弘前では、バルコニーで洗濯物を干せない日も少なくありません。そこで一部の住戸にはサンルームを設けています。洗濯物を干すだけではなく、植物を置いたり、書斎・ワークスペースとして使ったり、家族で過ごしたりできる空間を想定しました。暮らしにプラスαのゆとりを生む、自由度の高い空間です。

 

弘前の暮らしに応えるモノづくり

フージャースにとって、弘前市でのマンション開発は初めての取り組みでした。積雪地の住まいとして何が必要なのか、これまでの知見を活かしながら新たな学びも多いプロジェクトになりました。雪やつららへの配慮から生まれた外観、雪かきの負担を軽減するロードヒーティングや平置き駐車場など、雪国への対応から考え始めたことが、結果としてデザインや住戸の快適性にもつながっています。
土地の特性を単なる制約と捉えるのではなく、その土地だからこそ必要な住まいを考える。本物件は、弘前の暮らしと向き合ったからこそ生まれたマンションだといえます。

 

デュオヒルズ弘前駅前
https://www.hoo-sumai.com/duohills/hirosaki/

所在地:青森県弘前市大字駅前三丁目
交通:JR奥羽本線・五能線「弘前」駅より徒歩8分、弘南鉄道大鰐線「中央弘前」駅より徒歩9分
総戸数:84戸
階数:15階建て
竣工:2026年4月