団欒の居場所

外国人向けシェアハウスの連載コラムです。
まずは、シェアハウスにおける団欒の居場所について考えてみたいと思います。
多くのシェアハウスでは、リビングルームが一か所にまとまっています。しかし、このような配置では特定のグループがその場所を占有し、他の居住者が利用しにくい状況が生じることがあります。

そこで、私たちはリビングや団欒の場所を複数に分散し、さまざまな大きさの空間を提供することが重要だと考えます。異なる人々との会話や親密な交流、全員での集まりなど、様々なニーズに応えられるような環境を整える必要があります。
例えば、ダイニングが複数あり、一つは入り口付近に設置され、もう一つは静かな場所に配置されるといった具体的な配置が考えられます。これにより、忙しい時やプライベートな時間を過ごしたい時にも、居住者が自分のニーズに合わせて空間を選択できるようになります。

また、シェアハウスには異なる個性や生活リズムを持つ人々が集まるため、常に誰かと交流する必要はありません。中間的な空間を持つことで、居住者同士の程よい距離感が生まれ、共生が促進されるでしょう。
さらに、居住者数についても考慮する必要があります。少なくとも50人以上の居住者がいることで必要最低限の共用スペースを持つことが出来ます。また、外部からの交流も重要で、外部空間でのイベントも考えられます。
団欒の居場所が居住者のニーズを反映し、共生と交流を促進する重要な要素であることを、今回のコラムで考えてみました。

 

過去に取材したシェアハウスの記事

規模は違いますが、外部空間を利用した例

オンデザインパートナーズ 建築がまちに対してできること 西田司さん(2019812日掲載)

オンデザインパートナーズ

複数のリビング空間のある例

成瀬・猪熊建築設計事務所 シェアハウスから始まる心地良い共用空間づくり 猪熊純さん 成瀬友梨さん(201982日掲載)

成瀬・猪熊建築設計事務所

 

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